昔は歯磨きしてれば大丈夫!
と言われて
みなさん信じていたと思います。
だって歯医者さんが
そう言うのだから
しかし
同じように歯磨きしていても
虫歯になりやすい人と
そうでない人がいるのは事実です。
今回は福岡市東区箱崎の歯医者
なかとみ歯科医院での
わかる範囲での内容をお伝えします。
理由は色々考えられます。
磨いているつもりでも、
きちんと磨けていないということもあるでしょう。
しかし今回は、
きちんと磨けているにも関わらず、
何故そのような差が出るのか説明しようと思います。
考えられる原因は、
食生活
口腔内細菌叢
唾液の量や性状
歯の質
この4点が挙げられます。
まず食生活です。
一番変えられるのはここです。(難しいんですが・・)
甘いものをダラダラ食べるという食生活
これは当然ですが、虫歯菌の好む環境です。
甘いものは、
虫歯菌の餌になり歯を溶かす酸を産生し
虫歯をつくります。
またダラダラ食べると言うのも大きなポイントです。
一度何か食べると口の中は歯が溶ける方向に傾きます。
それを唾液の力で元に戻ろうとするのですが、
ダラダラ食べていると常に溶けっぱなしの状態になり、
元に戻ろうとする力(再石灰化)が追いつかなくなるのです。
ポイントは
甘いものと間食の多さ
この2点です。
次に口腔内細菌叢についてです。
細菌叢(そう)という言葉は聞き慣れないと思います。
細菌の集落だと思ってください。
お口の中には、
健康な状態でも数十億という単位で細菌が生息しています。
ポイントは善玉菌と悪玉菌の割合です。
お口の中の細菌には虫歯菌や歯周病に悪い影響を及ぼす菌以外に
善玉菌と呼ばれる細菌が存在し口腔内のバランスを保っています。
悪玉菌が比率として多ければ
虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
これはいつ形成されるのだろう?
実は赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません!
しかし
幼児期にどんな細菌を感染させられるのかで
将来、虫歯や歯周病になりやすいか、
そうでないのかが決定します。
お口の中の細菌叢は一人一人異なり、
悪玉菌の比率も個人個人で異なります。
歯がはえて離乳食が始まると、
母親、父親が自分の使用した箸やスプーンで
赤ちゃんにご飯をあげることがあります。
また冷ますためにフーフーするのも
実は細菌が移ってますから気をつけてみてください。
生後1歳6か月から2歳6か月までの間が大事と言われており、
この時期に悪玉菌の感染を防ぐことができれば、
お子様を虫歯の危険からかなりの確率で守れます。
ですので、妊産婦のお母さんはお口の中を清潔に保ち、
お母さん、お父さん自身の
口腔内細菌叢の改善をしておくことも重要です。
ここでのポイントは
善玉菌と悪玉菌のバランスです。
これは意識して変えられるものではありません。
知識として幼児期に親からの細菌がうつらないよう
意識してください。
次に唾液についてです。
唾液の分泌量が少なければ、
自浄性(清潔に保とうとする力)が低下し、
虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
また、唾液には、
食後、酸性に傾いたお口の中のPHを中性に戻す力(唾液緩衝能)があります。
緩衝能が高いほど歯が菌の出す酸によって溶かされる時間が短かくてすみ、
再石灰化しやすくなるため、虫歯になりにくくなります。
ポイントは
唾液の性質上、多い方が良いです。
加齢により分泌量が少なくなったり、
服薬されている方も分泌量が少なくなりやすいため
注意が必要です。
最後に歯の質についてです。
歯は、エナメル質、象牙質、セメント質などの成分で出来ているのですが、
通常目に見えているエナメル質はもともと非常に硬い物質なのです。
歯の形成段階でうまく形成されなかった場合、
エナメル質や象牙質の無機質が不足していることがあります。(エナメル質形成不全)
このような場合は、虫歯になりやすい歯の質だと言えましょう。
エナメル質形成不全を起こさないために
子どもの歯を虫歯にしないことも大事ですので
覚えておいてください。
いかがだったでしょうか。
4点ほど挙げましたが、今すぐ対策できるのは
食生活の部分だと思います。
この記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです!